内覧会検査 葛飾区の 「LCTPVR」マンション  


内覧会検査 葛飾区の 「LCTPVR」マンション  

2008年 

■ STさんからメール

11月15日

□ 突然のメールで失礼いたします。
 初めてご挨拶させていただきますSTと申します。

□ 私共夫婦は今年の1月からマンション購入を検討し始め、十数件の物件を見て回り、
 6月に「LCTPVR」の契約をいたしました。
 売主:KT不動産・YE、設計・監理:AZ、施工:DN土木

□ マンション検討を進めながらいくつかの書籍を読み、内覧会検査の重要性・難しさ
 をひしひしと感じ、友人からもアドバイス・情報を提供してもらっておりましたが、
 妻の知人から「内覧会検査の際、村上健様にお力を貸していただき、素人では到底
 見つけ出せない問題を沢山指摘して頂いたお陰で現在の安心した生活がある。是非
 マンション購入の際にはお力をお借りしては。」との助言を受けました。

□ 早速村上様の著書『良質なマンションを手に入れる』を拝読し、ブログも毎日の
 ように見させていただきながら、是非とも内覧会検査にご同行いただけたらとの
 思いを強くしております。

□ この度、ようやく内覧会検査の予定が手元に届きました。
 時間は未確定なのですが、日程は1月17日、18日が予定されているようです。
 お忙しい所誠に恐縮ですが、村上様のご都合と体調がよろしければ、どちらかの
 日時で内覧会検査のご同行をご検討頂けませんでしょうか(ご都合がつかなければ
 デベと別日時開催の交渉を致します)。

11月25日

□ ・ 売主に対して厳しい姿勢で対応する
   ・ 売主から検査結果を報告させ検査に立ち合わせる

  という事項に関しましては十分に認識覚悟しているつもりでおります。
  私自身は決して気の強いほうではありませんが、一生に一度あるか無いかの買物
  ですし、家族の幸せも考えて毅然と挑む覚悟でおります。

□ リポート公開に関しましても、今後の購入者の方のためにも、ぜひ私共の対応も
 含めて公開していただきたいと思います。

□ 現時点で当方のデベロッパーが予定している検査日には既にご予定がはいって
 いるとのこと確認させていただきました。
 しかしながらどうしても諦めることができません。
 検査は購入者の当然の権利でもあり、購入者の納得のいく検査を実施することは
 売主の義務でもありますので、デベロッパーと交渉して立会い検査日の再調整を
 進めて行きたいと考えております。

11月28日

□ 本日担当者に確認したところ、1月20日(火)10:00~対応可との連絡を受けました。
 取り急ぎご連絡させていただきましたが、上記日程での検査立会にお力添えをお願い
 出来ますでしょうか?

12月1日

□ 実は今年の6月契約書の印を交わす前に村上先生の「良質なマンションを手に
 入れる」を拝読し、添付の質問事項を提出しています。
 先生の受け売りばかりで恐縮ですが、9.及び10に関しては非常に固い姿勢でダメを
 連発されかなり不穏な空気が流れました。

□ その際に、マンション業界というのは未だに透明性の非常に低い業界なのだと
 痛感した次第です。
 契約時にはマンションギャラリーの所長に丸め込まれましたが、これからの内覧会
 では一歩もひかない覚悟で折衝いたします。

□ 検査結果次第では引渡し日延期は可能です。
 納得のいく結果が出てはじめて引き渡しを受ける覚悟でおります。

□ 設計住宅性能評価書及び建設住宅性能評価書があることは、マンションを選ぶ
 際のマスト事項でした。

□ 知人から村上先生のことを教えてもらい、先生の著書を読んで、ただデベの言いなり
 になるのではなく、自分達で戦い勝ち取っていかなければ納得のいく住まいを手に入れる
 ことは出来ないのだと痛感しました。
 その際に先生に私共の強力な助っ人になって頂きたいのです。

□ マンション購入を検討するにあたり、自分達なりに本も沢山読みセミナーにも通い
 勉強もしましたが、所詮は素人です。
 プロでないと見つけられない検査をして頂けると有難いです。
 素人故、専門用語を並べ立てられ言いくるめられそうになったら助言をして頂けると
 有難いです。
                        
2009年

 1月 6日

□ 内覧会検査事前確認事項につきまして、売主から回答がきましたので転送
 させていただきます。

□ 当方よりの要求事項に対しては、概ね良好な対応がなされています。

□ 売主検査記録の事前確認につきましては、以前ご報告しました設備説明を
 受ける18日に私共夫婦2人で、閲覧確認・質疑・報告を受けることにしており
 ますが、宜しいでしょうか?

 1月18日

□ 本日、一足先に売主検査結果を確認してまいりましたので、ご報告させて
 いただきます。
 結論から申しまして、検査結果とは程遠いもので再報告の申し入れをいたし
 ました。
 以下にやり取りをご報告いたします。

□ 説明者:売主 KT不動産 首都圏事業本部 首都圏事業部 YD
        施工 DN土木 東京支店 TI作業所 所長 YD

   閲覧・説明された資料は、検査者の氏名も記載されていない、H20.12.11の日付と

□ 指摘29項目の(傷や汚れが殆ど)指摘事項が書かれたA3の紙1枚でした。
  「誰が検査したのかも分らない資料はメモでしかない。記録ではない。」、
  「再検査の結果も、口答では記録/説明にならない。再検査の結果が確認できる
  記録を提出して下さい」とやり取りがありました。

□ 今回口答にて確認できたことは、

 ・第1回室内仕上がり売主検査

 12月11日 KT不動産㈱ 首都圏事業本部 首都圏事業部 MM

 指摘項目29項目(殆ど傷、汚れ指摘)

 ・第2回室内仕上がり売主検査

 1月9日 KT不動産㈱ 首都圏事業本部 首都圏事業部 MM

 前回指摘事項確認(合格) 再指摘事項数点

 ・第1回設備稼働売主検査

 12月22日 KT不動産㈱ 首都圏事業本部 首都圏事業部 YD

  電気、水道、ガス、給湯、水漏れ等室内設備の全てを合格

 ・第1回共有部売主検査

  1月14日 指摘項目は植樹の位置変更など多数、再検査は2月4日予定。
 というものでした。

□ 現時点で、「お部屋は売主として責任を持って合格を出せる状態」とは言って
 いましたが「何を持って合格としているのか記録を見ないと納得いかない」と
 突っぱねて、以下の確認をしました。
 12月11日、22日、1月9日、14日に実施された検査記録(検査者と日付が明記
 されているもの)をあらためて20日に見せてもらう。

□ 私共としては、売主がどのような検査をしてどのような結果になっているかも
 さることながら、売主として「記録」「担当者・責任の所在」という意味が分って
 いるのか非常に不信感を持ってしまう時間となってしまいました。
 売主検査結果などについて指摘するよりは、実際に我々の目で確認・指摘することが
 重要と考えているので、売主検査報告の内容をつついても仕方がないと考えていますが、
 売主の「記録」、「報告」に対する認識を少しでも変えたいので、村上先生には申し訳
 ありませんが、20日の内覧検査開始前に、再度、売主検査記録を確認する時間を頂き
 たいと思います。

□ あと本日、家具等内寸測定を行うため室内に入った際に分ったのですが、パンフレット
 等に記載されていた位置とずれた場所にコンセントが設置してあったり、熱感知器が
 なくなっていたり、「アース付3口コンセント」と記載されていたものが実際には
 「アース付2口コンセント」になっている箇所がありました。こちらとしては、
 位置がずれていてかえって良かったと思うものもあったりしたのですが、売主検査
 記録欄には全く記載されておらず、こちらからの指摘に対して「アース付3口コンセント
 というのは存在せず、2口に決まっている」という言い訳をされ、「パンフレットが
 誤記されているのなら何故その報告が無いのか」等不快なやりとりが幾つかありました。

□ 以前先生に送っていただいた、役割分担は、お湯張り、タイマー、水漏れ、設備
 機能確認は私が、汚れ・キズ、生活音確認、オプション関連確認は妻を主担当として
 進めたいと思います。

□ 今晩から明日にかけて冷たい雨が降りそうですが、火曜日はなんとか天気が回復し
 そうです。
 当方も徐々に興奮してまいりました。当日はよろしくお願いいたします。

 1月20日

■ 内覧会検査当日です。

9:15
 
■ STさん御夫妻と最寄り駅近くのカフェで待ち合わせ。

□ コーヒーを飲みながら直前打ち合わせ

□ 「6月に契約した時に、本に書いてある諸々の大事なことや専門家が同行する
   ことを伝えて応諾させました」

  「理想的ですね」

□ 「日曜日に売主報告を受けてきました」

  「売主の検査記録を見て驚きました。検査すべき項目のチェックリストはないし、
   ただ気づいたことだけの指摘、そして検査日が記入されていないなど、信じられ
   ないことでした。売主のレベルはこの程度かと・・・ これじゃ買主として自分が
   しっかり検査しなければという気持になりました」

  「その後、部屋の実測をやっていたときに、いろいろな間違い等を見つけてしまいました」

  「感知器が無かったり、コンセント位置がずれていたり、3口コンセントが2口になって
   いたりと・・・」

□  「昨日の”ISA”のリポートのブログ見ました。UPしたばかりのを」 と奥様。

  「事前に売主報告を受けることの効能書きを書いてらっしゃった方もいたでしょう。
   あの通りなんですよ。ものすごい効果があるんです」

□ 「住戸位置からしても間取りからしても、あまり問題はなさそうですね。上下階とも
   同じタイプだし。問題があるとすればこのタイプ固有の設計上の配慮不足。施工の
   出来不出来という面では、高層階ではないので施工の不慣れの関係がひょっと
   するとあるかもしれないというくらいでしょう」

10:10 

■ 入館
 
■ 売主・施工者挨拶 報告
  
□ 売主幹事会社KT不動産首都圏開発事業部の建築担当YDさん 営業T I さん
   施工者DN土木の現場所長YDさん 及び担当者
  
□ 「ではこれから買主検査を始めさせていただきますが、最初に売主検査結果
   報告からお願いします。先日事前に説明していただきましたので、概要だけで
   結構です」

□ 売主検査結果報告 

 「12月11日に首都圏事業部の計画課の担当MMが29項目の指摘をしまして、
  1月15日に完了確認をしました」

  「建築専門の技術者なのですか?」

  「スペシャリストではないのですが、用地探しから完成引渡しまでの幅広い仕事を
   担当している経験は豊富な社員です」

  「それで最終的な確認結果は?」

  「昨日私が最終確認を致しましたところ、このリストにあります13項目が不十分である
   ことを確認いたしました。申し訳ありません」

  「そうですか、わかりました。今後のこともありますので申し上げますが、最初の検査
   記録はしっかりとしておくべきだと思いますよ。家という大きな物件を売る立場
   としては、そういう認識が必要かと思います」 とSTさん。

  「はい」

  「そうしますと、13項目以外は売主として私ども買主の検査をうけることが出来る
   完璧な状況だということですね」

  「はい」

□ 「18日にST様よりご指摘のありました図面と完成状態とが相違している箇所に
   つきましては、私ども気づいておりませんで大変申し訳ございません。言い訳
   としては、”多少の変更はございます”という記載がありますが・・・」

  「私はこういう性格ですから見つけたのですが、気づかない買主も多いと思います。
   全員にきちんと報告してください」

   「はい、修正のお知らせをいたします」

   「コンセントの口数不足についてですが、主婦としましては多いほうがいいです」

□ 「設計変更については入居説明会時に御報告いたしました」

□ 「検査済証の写しを提出いたします。建設住宅性能評価書の交付は2月10日
   頃になりますので、その時点で写しを提出いたします」

□ 「設備機能は全て生きていますね? 検査のための用具類は全て整っていますね?」

   「はい」

□ 「騒音実感確認はいつやっていただいても結構です」

□ 検査記録用紙の内容確認と記入の原則確認。

  「この書式は不備がありますね。買主の署名欄だけで、売主・施工者の署名欄が
   ありませんね。どこでもいいから署名してくださいね」

  「はい」

  「ここに添付されている間取図ですが、うそがありますね。うちには無いものが記入
   されていたり、位置が違ったりしています」

  「検査用にCADデータから出したものです」

  「契約図面からその後の変更や誤記訂正された最終形の図面を提出して
   ください」

  「竣工図で修正いたしますので・・・」

  「竣工図というのは設計図書の修正であり、目的も違うし管理組合が保管する
   図面です」

  「・・・・・・・・・・・・・・」

  「本来は内覧会検査までに最終図が買主に提出されているべきです。間に
   合わなかったのであれば後日でもやむを得ませんが、今日は違ったままの図面
   では困るので、手書きでもいいから今ここで修正してください」

  「手書き修正いたしました」

  「では、この図面の内容と完成状態とは一致しているんですね」

  「はい」
  
□ 「ではこれから買主検査を始めさせていただきますが、検査最終段階で指摘
   内容確認のため、売主さん立ち会っていただけますね?」

  「検査中ずっと立ち合わせていただきます」

11:25 

■ 入室 

□ 立会者 
 売主幹事会社KT不動産首都圏開発事業部の建築担当YDさん 営業T I さん
 施工者DN土木の現場所長YDさん 及び担当者

□ 「最初の異常な臭いがしないか、目がちかちかしないかの確認ですが、先日の
   日曜日に来た時、2時間くらい室内にいましたが異常なしでしたので・・・(笑)」

□ STさんは、設備関係説明を受ける。
 そしてオプション・セレクト・基本機能の確認を受ける。
 
■ 検査開始

□ サッシュの気密状態チェック
 各室掃き出し窓・腰窓・キッチン出入口扉・玄関出入口扉等に気密不良箇所が多い。
    
□ エレベーターホール・共用廊下・ポーチのチェック
 ・ ポーチ天井にエレベータホールに向かって排気口が二つ設置されている。これは問題だ。
   キッチンと浴室のファンのスイッチを入れた。案の定、ものすごい風がエレベーター
   ホールに立っている頭に吹き付けた。

 ・ エレベーターホール インジケータ取り付け途中 固定されていない。

 ・ 床 長尺シートの浮き

 ・ ポーチ 床 大型タイルの浮き

□ バルコニーのチェック 

 ・ 隣戸間隔てパネルと壁との間に大きな隙間があり、互いに見えてしまう。

 ・ 広いバルコニーのところどころに凹凸が感じられる。後で水を撒けばわかるだろう。

 ・ 床 長尺シート浮き 
 
 ・ ガス湯沸器のドレン水がドレンレールの途中から逃げて水溜りが出来ている

 ・ アルミサッシュの水切板を拳骨で打診すると、一箇所だけポコポコ音が・・・

 ・ 物干し金物が大きく横にぐらついた

13:00

■ 騒音実感確認 
  売主の営業担当者T I さんに隣戸と上階住戸から生活騒音相当音をだして
  もらい、STさんは自室にてその影響を確認した。

□ 隣戸からのラジカセの音が聴こえなくなったレベルで再生したところ、非常に大きな
 音だったので安心した。界壁がコンクリートにクロス直か仕上だからか。建具の閉鎖
 時の衝撃音は乾式壁ほどではないが、かなり響いた。

□ 上階では床フローリングを拳骨でノックしたり、走ったり、飛び跳ねたりしてもらう。
 「ジャンプの振動音がすごいわね。子供が椅子から飛び降りるとこういう音がするのね」
 
 「T I さんまじめにやってくれてる。彼の性格が現れてる。まだやってる(笑)」

 和室の襖を閉めてもらった。

 「やはり、引戸とか襖の閉める音は響くんですねー。隣も上下も」

 「だから、ブレーキとかクッションゴムなどが必要なんですよ」

 「注意するだけじゃ無理ってことなんですね。私は音が非常に気になるものですから
  建築的になにか考えていただかないと。ブレーキとかナミダメとか付けてください」
  と奥様。
 
 「他のお宅のことにはちょっと・・・」

 「買主全員にこういうことをやって実感させればいいんですよ」

 「売主さんから皆さんにこういう影響があるってことを説明していただいて、つける
  ようにしてください」

□ もうじきバルコニーチェックが終わりそうな時に
 「だいぶ時間が過ぎてしまいましたがお昼休みにしましょう」

 「あとチェックに1時間くらいかかりますので、売主・施工者さん15:30にまた立ち会って
  ください」

13:30

■ 昼休み

14:30

■ 再開

□ バルコニーで残っていたサッシュの開閉状態等のチェック
 戸尻側のストッパーの位置が多少ずれている。
 指挟み防止ストッパーのずれもある。

□ 室内チェック
 内装の仕上がり状況は極めてよい。
 各室出入口扉のアンダーカットは十分。
 煽れ止めやドアキャッチャーやレバーストッパもしっかり設置されていて安心。
 水周りとしては、キッチン水栓蛇口がシンクから外れて水が流れ出してしまうこと
 くらい。

□ STさん御夫妻は靴下のままで、広いバルコニーを歩き回ってらっしゃる。
 「あちこち凸凹がありますね。水溜りが出来そうです」
 最後にバルコニーへの水撒き。案の定、水溜りが何箇所かあった。

15:45

■ 売主に指摘事項の伝達 

□ 「ポーチ下がり天井先端に付いているキッチン系統排気口と浴室・トイレ系統の
   排気口からこのような強烈な排気が頭に吹き付けてきます。改善してください」

   「これは酷いですねー。玄関への出入りで私たちが不快なだけでなく、エレベーター
    ホールを通る人、つまりこの階の全員がわが家からの排気の影響を受けて
    しまうわけです。こんなことは許されません」

   「妻側住戸なんですから、外壁側に排出できた筈です」

   「今からでは構造的な問題もありますので・・・」
   
   「方法はいろいろ考えられると思います。売主側で検討した改善策を示してください」

   「わかりました」

   「本来、住戸からの排気は直接外部に出すべきなんですよ。どうして共用廊下に
    排出するような設計をするのか?いろいろな事情で止む無く共用廊下側に
    出さざるを得ないのであれば、少なくとも排気風の向きをしっかり考えるべき
    なんですよ。廊下のほうを見てください。各住戸の玄関の上に2個ずつ排気口
    が見えますね。排気口の羽根の形をよく見てください。斜め下方に45度の
    角度のガラリになっています。つまり排気風がその方向に吹き出すので、廊下を
    歩く人の頭に夫々の家のキッチンの臭いや浴室の湿った空気を吹き付ける
    ことになるのです」

    「これは堪りませんね。玄関じゃなくまるで勝手口ですよ」

    「ちょっと考えればわかる筈。ガラリの羽根を竪にすれば排気風は廊下を通る
     人の頭のずっと上を通過して外に出る。そのように全戸改善してください」

    「そしてわが家の場合、浴室系統の排気口から結露水が頭の上に垂れて
     くるというわけですね。これも不快です。改善してください」

    「検討いたします」

□ 「バルコニーの隣戸間隔てパネルに大きな隙間があって、このとおり隣戸が
   互いに見えてしまいます。塞いでください」

□ 「各室アルミサッシュや玄関扉の各所にこのような気密不良があります。手に
    外気が入ってくるのが感じられますよね。原因はお分かりでしょうから改善
    してください」

□ 「キッチン水栓蛇口がシンクからはみ出しており、水が流れ落ちてしまいます。
    水栓を回転させてシンク内に納めてください」

□ 「バルコニーの壁の下に巾木がありませんが、どうして設けなかったのですか?」

  「デザイン優先です」

  「完成した時点でいくらきれいに見えても、生活が始まればすぐに汚れたり傷つい
   たりして却って醜くなってしまいます。デザインということをはき違えているのでは?
   将来的にも美しくあるべきでしょう」

17:15

■ 指摘事項のまとめ
 
□ 記録の読み上げ確認。追加記入、修正等。

□ とても読みやすいきちんとした字で、実にきれいな検査記録になっていた。

□ 「確認会日は2月7日です」

  「ではその3日前までに、今日の我々の検査指摘事項の手直し完了を売主として
   確認し報告してください。そして確認検討項目については1月30日までに回答
   して下さい。そして、次回確認会には今日と同じ方が立ち会ってください。その
   ことを表紙に記入したうえで、売主さん・施工者さんが署名してください。その後、
   買主の私が署名捺印します」

  「こちらに記入いたしました」

  「手直しですが、決して無理なさらないで下さいね。やっつけ仕事にならないように
   お願いします。必要なだけの時間をかけて下さい。うちは2~3週間くらい延びても
   一向に構いませんので」と奥様。

  「売主さんとして責任を持って手直し確認してください。自信をもって、”どうぞ見て
   ください”と言えるようになってから連絡してください。それから我々は来ます」

□ ”内覧会確認シート”のコピー受領。

  「記録用紙のタイトルが素晴らしいですね。”購入者検査シート”となっています」

  「購入者の検査を受けるという意識が売主にあるということですね」。

□ 「YDさん、”今日こんなやつが来て、こんな検査して、こんなことと言ってたよ”と
   会社に戻って皆さんに伝えていただけませんか」 とSTさん。
  「売主にも危機感を持ってもらいたいと思いますので。」
 
□ 見送られてエントランスから退館する時、STさんが
  「YDさん、これは指摘と言うか強い要望なのですが・・・・・ ちょっと見てください。
   このエントランスホールの天井の間接照明、蛍光灯が丸見えですよ。せっかくの
   いい雰囲気のエントランスが、これでぶち壊しになっちゃいますね」

  「実は私も気づいていましたが・・・どうすべきか考えておりました」

  「是非改善してください」

17:45  

■ 駅まで一緒に歩く。 

□ 「おつかれさまでした」
   
   「ブログでは、終わってから反省会をやってるようですが・・・」

   「ええ、今日は必要ありませんでしょう(笑)」

   「朝の売主からの報告を受けるの、もっと短時間に済ませようと思ってたんですが
    結構時間がかかってしまいました」

   「それにしても、今日一日、STさん完全に主導権を握ってらっしゃいましたね。
    お二人とも堂々としっかり主張なさって」

   「私きつかったですか?(笑)」と奥様。

   「いえいえ、穏やかな中にも毅然としたところがあって・・・惚れ惚れとして聞いて
    いました(笑)」

   「職業柄からでしょうか」
   経歴やお仕事を伺って納得。

   「先日の日曜日に来た時の売主YDさんの対応は酷いものでしたが、今日は
    打って変わってとても誠実な対応をしてくれました」

   「そうね、今日は良かったわね」

   「内装の出来はよかったですね。工事は素晴らしかった」

   「同感です」

   「問題はやはり設計上の点でしょうか?それにしてもどうしてあんな設計をする
    のでしょうか? ポーチや共用廊下への排気の吹き出しとか、バルコニーの
    隔てパネルとか、快適性とかプライバシーとか設計者は考えないのでしょうか?」

   「設計者と言っても様々でして、人生経験の少ない若い人だったり、まともな
    住まいに住んでいない設計者だったりしたら、そういうことになってしまう傾向
    はありえますね。だから設計者任せではなく、買主に対して責任を持つべき
    売主自身が設計をしっかりコントロールする必要があるのですよ」


17:45

■ 検査終了

■ 検査所要時間   6時間30分 (当方純検査所要時間 3時間15分)

■ 歩行数      8338歩 (検査中歩行数 1378歩)

■ 指摘事項     60項目 (当方指摘項目 28項目)

■ 大きな指摘事項 (傷・汚れ・隙間以外)

□ エレベーターホール インジケーター取り付け途中 固定されていない

□ エレベーターホール 床仕上浮き(接着不良) 

□ ポーチ天井から排気(キッチン系統・浴室系統)がエレベータホールに吹き出す。
    排気風の影響のなきよう改善する

□ ポーチ天井浴室系統排気口からの結露水滴下防止対策

□ 共用廊下 各住戸玄関上部に設置された排気口(キッチン系統・浴室系統)
    からの排気風が廊下を通行する人の頭に吹き付ける。
    排気風の方向を改善する。

□ ポーチ 床 大型タイル 浮き

□ ポーチ メーターボックス 扉 ロック開閉不良

□ バルコニー 隣戸間隔てパネル 壁との隙間から隣戸が見える 隙間を塞ぐ

□ バルコにー ガス湯沸かし器ドレン排水がドレンレール途中から流れ出す

□ バルコニー 床 凹凸あり

□ バルコニー 床 水溜りあり

□ バルコニー 物干し金物ぐらつき  

□ バルコニー アルミサッシュ水切板 内部 空洞あり

□ 玄関出入口扉 吊り元上部 気密不良

□ 各室 アルミサッシュ 気密不良 

□ キッチン 水栓蛇口がシンクから外れてしまい 水が床に流れ落ちる恐れあり 
         角度制限する

□ 洗面室 洗濯機防水パン 壁との隙間を塞ぐ

□ リビング カーテンボックス 長さ不足 延長する


■ 問題点

□ ポーチ天井の排気口からの排気風(キッチン系統・浴室系統)がエレベーターホール
   に吹き付ける(設計ミス)
 
□ 各住戸玄関上部の排気口からの排気風(キッチン系統・浴室系統)が廊下を
   通行する人の頭に吹き付ける(設計ミス)

□ バルコニー 隣戸間隔てパネルと壁との間に大きな隙間があり、お互いに見えて
   しまう (プライバシーへの配慮不足)

□ バルコニー 壁と床との取り合い部に巾木が設けられていないこと 
   (汚れやすい・傷つきやすい)

□ キッチン 水栓蛇口がシンクからはみ出す状況は危険 流れ出した水が床面に流れ
   落ちる恐れあり


■ 良かった点

□ 内覧会検査の二日前に売主検査結果報告を受けられたこと

□ 内覧会検査の二日前に住戸内に入って事前のチェックや実測が出来たこと

□ 売主幹事会社建築担当者から各種報告があったこと

□ 売主幹事会社建築担当者が終始立ち会ったこと

□ 施工者が終始立ち会ったこと

□ 売主・施工者とも誠実な対応をしてくれたこと 

□ アルミサッシュに指挟み防止ストッパーが設置されていること

□ 内装仕上の出来栄えはよかったこと

□ 騒音実感確認が出来たこと

□ 内覧会検査指摘事項の記録用紙のタイトルが「ご購入者検査シート」となっている。
   ”買主の検査を受ける”という意識が売主にあるということだ。


■ その夜、STさんからメールが届きました。      おつかれさまです。

  本日お世話になりましたSTです。
 あらためまして本日は誠にありがとうございました。
 ブログで拝見している方々と先生の連絡のやり取り情報量に比べ、当方は検査日
 までの村上先生との連絡のやり取りが少なく、村上先生からお叱りを受けるのでは
 と不安を抱きながら内覧検査日を迎えましたが、実際に先生とお会いして情報交換
 させていただき、売主に対して自分としては毅然とした態度で対応できたこと、
 村上先生に背中を押して頂いたお陰と大変感謝しております。

  本当のお礼は2月7日に予定しております再内覧検査会の結果もふまえてさせて
 いただきますが、まずは本メールにてお礼の言葉とさせていただきます。
  私共素人夫婦2人では指摘しえなかった、プロの検査方法による先生の指摘項目に
 驚かされる一方でした。先生が技術者としての目にとどまらず、居住者としての視点
 で検査されていることに大変な感銘を受けました。

 これからも気を抜かず、自分達で納得いくまで出来ることはとことんやり、気持ち
 よく新居生活を迎えたいと思います。
 先生もこれからも数多くの物件検査を進めていかれることと思いますが、季節から
 風邪などひかれませんようくれぐれもご自愛下さい。

 取り急ぎ、お礼まで。


  妻です。村上先生、このたびは本当にありがとうございました。

  決戦の時に備えて!?しばらく眠れない日々が続いていたのですが、売主に最初
 から最後まで非常に誠実に対応して貰えたことはひとえに先生のお陰と心から感謝
 しております。

  生活音の検査時には大きく響く音にしょげかえりましたし、ダクトの件も「ここを
 解決しないことには入居拒否」くらいの大きな問題もまだ抱えておりますが、先生
 から「ここもよく出来ている」「こちらもよく出来ている」とお褒めの言葉を頂くたびに
 ほっぺたがゆるゆると緩んで、私は買主なのか売主なのか自分の立場を再確認
 しなければいけない程でした。

  この先の再内覧会に向けて、まだ今しばらく気を引き締めていなければなりませんが
 また結果ご報告申し上げます。今回先生が同行して下さったお陰で我々の内覧検査
 が非常に実り多きものになったと、心より有難く感謝申し上げます。

  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


               NHK出版 生活人新書   

■□■   「良質なマンションを手に入れる」 村上 健 著  ■□■

      どうぞ、ご参考になさってください。


 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

  一級建築士 ・ マンション管理士
  村上 健
  HP      http://www5d.biglobe.ne.jp/~t-muraka/
  メルマガ   http://www.melma.com/backnumber_63026/
  ブログ     http://kensanno-mansion-advice.at.webry.info/

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